# FAXからWebへ移行するJA出荷連絡ポータル 要件定義

作成日: 2026-05-20  
想定顧客: JA/部会/生産者組織  
目的: 生産者の出荷予定連絡、JA側の集計・等級フィードバック・返品連絡をオンライン化する

## 1. 背景

現状の相談内容は、FAXで行っている出荷予定・数量連絡を、JAホームページまたは専用URLから生産者が入力できる形に変えたいというもの。

生産者はマイページで出荷予定と数量を入力し、JAは出荷量、等級、返品理由、写真をオンラインで返す。紙の伝票やFAXを完全に消すのではなく、最初は紙/FAXとWebを併用し、現場負担を下げながら移行する。

## 2. 利用者

### 生産者

- 生産者番号とパスワード/ワンタイムリンクでログインする。
- カレンダーから出荷予定日を選ぶ。
- 品目、荷姿、数量、備考を入力する。
- JAから返された等級、数量、返品・減額理由、写真を確認する。
- 必要に応じて紙の伝票をPDFで印刷する。

### JA職員

- 日別・品目別・生産者別の出荷予定を確認する。
- 入力漏れや急増を確認する。
- 荷受実績、等階級、数量、返品理由を登録する。
- 生産者へ伝票・返品写真・コメントを返す。
- CSV/PDFで既存システムや紙運用へ渡す。

### 管理者

- 生産者番号、品目、荷姿、等階級、締切時刻、支店/部会を管理する。
- 権限、監査ログ、通知設定を管理する。
- JA既存システムとのデータ連携形式を管理する。

## 3. MVPスコープ

初回は「1品目・1支店・試験導入生産者20〜50名」程度に絞る。

必須:

- 生産者ログイン
- 出荷予定カレンダー入力
- JA側の日別集計ダッシュボード
- 等級・数量フィードバック
- 返品/減額理由と写真添付
- 生産者別オンライン伝票
- CSV出力
- 紙印刷用PDF
- 変更履歴

初回ではやりすぎない:

- 全品目対応
- 複雑な精算自動化
- 市場/基幹システム双方向連携
- AI予測
- 全生産者一斉移行

## 4. 主要画面

### A. 生産者マイページ

- 今週/来週のカレンダー
- 日付別の出荷予定入力
- 品目、規格、荷姿、数量、収穫見込みメモ
- 入力締切表示
- JA確認済み/差戻し/未入力ステータス
- 伝票・返品連絡の確認

### B. JA出荷ダッシュボード

- 明日/今週の出荷予定数量
- 生産者別入力状況
- 品目・等級別の集計
- 未入力・急増・締切超過アラート
- 荷受実績入力
- CSV/PDF出力

### C. オンライン伝票

- 出荷日、品目、荷姿、数量
- JA確認数量
- 等階級
- 減額/返品
- JAコメント
- 写真添付
- PDF印刷

### D. 管理画面

- 生産者マスタ
- 品目/規格/荷姿マスタ
- 等階級マスタ
- 支店/部会/担当者
- 締切時刻
- 通知文面
- 連携CSV形式

## 5. 業務フロー

1. JAが品目・締切・出荷可能日を設定する。
2. 生産者が生産者番号でログインする。
3. カレンダーで出荷予定日を選び、数量を入力する。
4. JA職員が日別の出荷予定を確認する。
5. 荷受後、JA職員が実績数量・等級・返品有無を登録する。
6. 生産者はマイページでオンライン伝票を確認する。
7. 必要に応じてPDF印刷、CSV出力、既存システム連携を行う。

## 6. データ項目

### 生産者

- 生産者番号
- 氏名/法人名
- 支店/部会
- 電話番号
- メール/LINE通知先
- ログイン状態

### 出荷予定

- 予定ID
- 生産者番号
- 出荷予定日
- 品目
- 規格
- 荷姿
- 予定数量
- 備考
- 登録者
- 更新日時
- ステータス

### 荷受・フィードバック

- 実績数量
- 等級
- 階級/サイズ
- 返品数量
- 減額数量
- 理由コード
- JAコメント
- 写真URL
- 伝票PDF

## 7. 通知

初期はメールまたはSMS/LINEどちらかに絞る。

- 締切前リマインド
- 未入力通知
- JA差戻し通知
- 伝票公開通知
- 返品/写真あり通知

## 8. 権限

- 生産者は自分のデータだけ閲覧・編集できる。
- JA職員は担当支店/部会を閲覧・編集できる。
- 管理者は全体を管理できる。
- 返品写真とコメントは対象生産者だけに公開する。
- 変更履歴はJA側で追跡できる。

## 9. 非機能要件

- スマホ優先、PC/タブレット対応。
- 通信はHTTPS。
- ログインは生産者番号+初期パスワード、将来的にSMS認証。
- 監査ログを保存。
- 日次バックアップ。
- 99.5%以上の稼働を目標にする。
- JA職員が紙で出せるPDFを必ず残す。
- 高齢生産者向けに大きい文字、少ない入力項目、電話代行入力の余地を残す。

## 10. 技術構成案

### PoC

- フロント: Next.js または静的HTMLデモ
- バックエンド: Node.js/Cloud Run
- DB: Google Sheets または Firebase
- ファイル: Google Cloud Storage
- 認証: 生産者番号+簡易パスワード
- 公開: Cloudflare Tunnel/Cloudflare Pages

### 本番

- フロント: Next.js
- バックエンド: Cloud Run
- DB: Firestore または Cloud SQL
- ファイル: Cloud Storage
- 帳票: PDF生成
- 通知: SendGrid/LINE/SMS
- 監視: Cloud Logging + uptime監視
- 権限: JA/支店/部会単位のRBAC

## 11. 導入ステップ

### Step 0: 要件確認

期間: 1〜2週間  
成果: 現行FAX、伝票、品目マスタ、締切、返品理由、既存システム連携の確認

### Step 1: 見た目デモ

期間: 数日〜1週間  
成果: 生産者画面、JA画面、伝票画面の操作イメージ

### Step 2: PoC

期間: 1〜2ヶ月  
対象: 1品目、1支店、20〜50名  
成果: Web入力、JA確認、CSV出力、伝票PDF、返品写真

### Step 3: MVP

期間: 2〜4ヶ月  
対象: 複数品目/複数支店  
成果: 権限、通知、マスタ、監査ログ、紙/FAX併用運用

### Step 4: 本番

期間: 4〜8ヶ月  
成果: 基幹/精算システム連携、ヘルプデスク、運用保守

## 12. 進め方の考え方

この段階では条件を決め切らず、まず現物資料と対象範囲を確認してPoC条件を決める。

- まずMTGで、FAX用紙・出荷伝票・返品連絡の実物を確認する。
- 画面デモを見ながら、必要な入力項目とJA側の返却項目を絞る。
- 最初は1品目・1支店・試験導入生産者に絞る。
- 音声入力や写真入力は、現場負荷を見ながらオプション化する。

## 13. 確認すべきこと

石井様またはJA側に確認する項目:

- 現在のFAX用紙、伝票、返品連絡の実物
- 対象品目と出荷頻度
- 生産者数
- 出荷予定の締切時刻
- 等級/階級/荷姿の種類
- 返品/減額理由の分類
- 写真添付の運用
- CSV取込/出力の要否
- 紙の控えが必要な範囲
- スマホを使える生産者比率

## 14. 結論

実現可能。今回の相談は「生産者がJAのHPから入る」「カレンダーで出荷予定入力」「JAから農家へ伝票・等級・返品写真を返す」という現場接点の画面が肝になる。初回は1品目PoCとして小さく作り、紙/FAX併用で試験導入するのが現実的。
